なかのにっき

最新版はこちら。 突っ込みは各日付の BBS エントリのほか、 メール (nakano@st.seikei.ac.jp) や フォーム からどうぞ。 なおスパム除けのため、BBS 機能には 緩い認証を入れて います。 検索エンジンから来た方は、エンジンの方のキャッシュを見るか、 下の簡易検索を試してみてください。


hns - 日記自動生成システム - Version 2.19.5

先月 2000年01月 来月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
Namazu for hns による簡易全文検索
詳しくは 詳細指定/ヘルプを参照して下さい
検索式:

2000年01月23日() [n年日記]

#1 新年会とか

昨日:

新宿で研究室の OB 3 人と飲み会. 場所はいつぞやの JF の宴会で使った 番番 西新宿店 . あいかわらず番番汁がうまかった :-)

今日:

吉祥寺で別件のお食事会。 明日は一限に期末試験の監督があるのでそのまま研究室に来たら、 卒研生がたむろしてて質問攻めに合う。 せつない。

#2 [book] 買った本

電車移動の前に軽い気持ちで買ったが両方とも意外なヒット.

『戦う将棋指し 2』別冊宝島編集部 編 (宝島社文庫):

羽生善治, 佐藤康光, 藤井猛 のインタビューや 米長邦雄と瀬戸内寂聴の対談など. 別冊宝島を文庫化したものらしく, たくさんの著者・編集者が別々に書いた記事の寄せ集め. おもしろく読めたものとそうでないものがはっきり別れるが、 全体として価格分 (\600) の価値はある感じ.

羽生へのインタビュー記事は, 畠山直毅によるものと茶木則雄のものと, 二つある. 切り口も違うし, その場の雰囲気の再現度 *1 も異なっていて興味深い. 個人的には畠山の方が圧倒的に読んでいておもしろかったが.

『翻訳はいかにすべきか』柳瀬尚紀 (岩波新書 652):

丸山真男らの集英社版に対抗 (?) してジョイスの「ユリシーズ」の新訳を出版し, 話題になっている著者が, 翻訳に対して語った本. 5 章からなるが, 個人的には 1〜3 章を興味深く読んだ. など, ぼんやりと意識していたことをクリアにしてもらえた. JF/JM などで翻訳を手がけているひとには是非一読を勧めたい.

4 章はユリシーズの両訳の比較, 5 章は文体遊び・言葉遊びを日本語に移す際の苦心について. 自分はもとよりジョイスらの原文を読みこなすことはできないが、 原文を正しく解釈している, という点では 筆者柳瀬氏の主張に軍配が上がろうものの、 どうも柳瀬氏の翻訳文には 「無理やり日本語という枠に押し込めた」 的な読みにくさを正直感じてしまう。 日本語「小説」の書き手としての柳瀬氏の技量が、 例えば別所で参考に引かれている二葉亭四迷などに比べて どうしても若干劣っていることが原因なのかもしれない.

本書では、流れの中で話題はあっちこっちへ飛び、 余談に継ぐ余談もしょっちゅう *2 、なので飛ばし読みするのに適した本ではない. とはいえ読みにくかったり論旨のジャンプがあるわけではない. 2〜3 時間で読めてしまう分量なので、 時間を取っての一気読みをおすすめ.

*1: インタビュアーの筆力・芸風に依存するのだろうが.
*2: 大学の先生って, こういうタイプの話し方するひとが実際多い :-)
コメント [全部読む/投稿する]

以上、1 日分です。
タイトル一覧
カテゴリ分類
book
dept
issp
labo
paper
snap
stock
vsj
Powered by hns-2.19.5, HyperNikkiSystem Project

中野武雄 (NAKANO, Takeo) <nakano@st.seikei.ac.jp> Since 1999-10-07
RSS feed, 更新時刻, LIRS エントリ, アクセス制御 (解説)

中野のホームページへ