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slide No. 2 / 8

スパッタ粒子の輸送過程を対象としたモンテカルロシミュレーションは、1980年の前半に提案され、現在も色々なグループで開発が続けられている手法です。

この方法では、スパッタ粒子のターゲットからの放出と、それらのスパッタ粒子がガス分子と衝突・散乱する過程を計算機でシミュレートし、壁のどの位置に到達するかを追跡します。数万から数10万の粒子に対して計算を行い、成膜速度の分布や、基板に到達する粒子の角度分布、エネルギー分布などを求めます。

今回は、この途中の空間にあらかじめ領域を決めておき、そこを粒子が通過するときの時間を積算していきます。この積算は、トライアルの対象となる粒子すべてに対して行い、例えば10万個の粒子に対して計算を行ったときの通過時間の総和を求めるわけです。